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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻6号

1984年06月発行

文献概要

カラーグラフ 術中トラブル対処法—私はこうしている

術中トラブル回避のための胆道手術における肝外・肝内胆管の鑑別

著者: 松本由朗1 菅原克彦1

所属機関: 1山梨医科大学外科

ページ範囲:P.736 - P.737

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 原発性肝内結石症の大部分は肝門部における胆管の狭窄(相対的)とそれより肝側の胆管の拡張が,結石形成の重要な母地であることを従来から論述してきた.したがつてこの狭窄部の開放がその根治療法であるために,拡大胆管切開術,肝切除術,および肝門部胆管切除・胆道再建などの術式が選択されている.しかしこの狭窄部位の局所解剖についての認識は少なく,主として胆道造影上の所見から肝実質との関係を想定して手術が行われているようである.教室ではCTスキャン,超音波断層と直接胆道造影所見の対比から,肝実質と胆管の関係,狭窄部の局在を明らかにし原発性肝内結石症の手術々式を選択するよう努めている.(図1)またその他の胆道疾患の手術においても胆管と肝実質との関係を術前に正確に把握することは術式決定のうえにおいても,また術中トラブル回避のためにも極めて重要であるので,最近の自験例について解説したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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