文献詳細
文献概要
特集 〔Q & A〕術中トラブル対処法—私はこうしている 食道手術
気管膜様部を損傷した
著者: 鶴丸昌彦1 秋山洋1
所属機関: 1虎の門病院消化器外科
ページ範囲:P.755 - P.755
文献購入ページに移動 胸部上部食道から頸部食道にかけて,気管膜様部と食道壁は筋線維のある線維弾性膜であるspatium esophagotrachealeを介して相接しているが,癌の浸潤のない限り,正しい層で剥離すれば気管膜様部を損傷することなく剥離することができる.
癌浸潤がある場合には,肺靱帯などを切離し,十分に肺を受動し,気管を分節切除端々吻合することも適応を選べば比較的安全に行えるようになつてきた.ただし,その術後管理は切除気管の長さにより,前屈姿勢の維持や気道内圧上昇の回避,気管支鏡吸痰などきめ細かい術後管理が必要である.
癌浸潤がある場合には,肺靱帯などを切離し,十分に肺を受動し,気管を分節切除端々吻合することも適応を選べば比較的安全に行えるようになつてきた.ただし,その術後管理は切除気管の長さにより,前屈姿勢の維持や気道内圧上昇の回避,気管支鏡吸痰などきめ細かい術後管理が必要である.
掲載誌情報