icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻6号

1984年06月発行

文献概要

特集 〔Q & A〕術中トラブル対処法—私はこうしている 胃・十二指腸手術

総胆管を損傷した

著者: 前田昭二1 湯浅鐐介1

所属機関: 1前田外科病院外科

ページ範囲:P.760 - P.761

文献購入ページに移動
 十二指腸潰瘍で幽門輪附近の瘢痕形成が著しく,時には肝・十二指腸靱帯も瘢痕で覆われ局所解剖が判別し難くなることがある.
 こういう場合の幽門部附近の剥離操作は瘢痕組織を如何に扱うかに問題があり,性急な手術手技は副損傷を起こすおそれがあり慎しまねばならない.基本的には正常な場合の局所解剖を,頭の中で瘢痕の下に描きつつ剥離をすすめれば普通は総胆管損傷は未然に防げる筈である.この瘢痕の下には解剖学的にこの組織があるという意識をもつかもたないかによつて副損傷発生の確率はかなり違つたものとなると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?