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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻6号

1984年06月発行

文献概要

特集 〔Q & A〕術中トラブル対処法—私はこうしている 胆・膵手術

膵内胆管の末端にゾンデで石様のものをふれる.確認の方法は

著者: 松代隆1 長嶋英幸1

所属機関: 1東北労災病院外科

ページ範囲:P.812 - P.812

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 総胆管切開を行う場合には,これに先立ち十二指腸と膵頭部を後腹膜腔より授動し,この部に玉つきガーゼを置き,出血を制御した後に切開を行う方がその後の操作に便利なことが多い.
 まず,総胆管にゾンデを挿入する前に左中指,示指と母指の間で膵頭部をはさむようにし,ゾンデの先を膵頭部後面より左中指と示指で確かめながらゾンデを挿入していく(図).ゾンデの先に石様のものをふれる時は膵後面よりこれをふれることができる.多くの場合は指の感触で胆石か否かを鑑別できる.胆石と思われた時は指で肝側に押し出すようにすると総胆管切開口まで動いてくることが多い.総胆管が拡張している時は示指を総胆管に挿入して確認することができる.なお,胆石が乳頭膨大部に嵌頓しており,このような操作で動かない時は経十二指腸的切石術を行つた方が安全である.膵頭部に暴力的操作を加えると重篤な術後膵炎を併発することがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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