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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻6号

1984年06月発行

文献概要

特集 〔Q & A〕術中トラブル対処法—私はこうしている 胸腹部重度外傷

食道破裂,特に発症より24時間以上経過している時どう対処するか

著者: 葛西猛1 小林国男1

所属機関: 1帝京大学救命救急センター

ページ範囲:P.869 - P.869

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 食道破裂の原因には嘔吐などにより誘発される特発性食道破裂,外傷性食道破裂,内視鏡により偶発的におこるinstrumental esophageal rupture,工業用アルカリ製剤の誤飲によつておこるcorrosive esophageal perforationなどがある.いずれの場合でも予後を大きく左右する因子は発症からの時間的経過である.
 (1)発症から24時間以内;この場合は破裂創が1次縫合に耐える状態であり且つ縦隔洞炎も軽度なことが多く,予後は比較的良好である.破裂創周囲の壊死組織を除去したのち,組織反応が少ない4-0か5-0の細目の糸で層々に結節縫合を行う.当然のことながら,開胸時はFr. 24以上の胸腔ドレーンを2本挿入して閉胸する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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