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特集 〔Q & A〕術中トラブル対処法—私はこうしている 穿刺術
経皮経肝胆道ドレナージで,カテーテルから動脈性あるいは静脈性出血がある
著者: 青木克彦1 水野富一1
所属機関: 1聖路加国際病院放射線科
ページ範囲:P.897 - P.898
文献購入ページに移動<対策>肝内胆管は門脈と併行しているため門脈損傷が最も多い.肝内門脈圧はあまり高くないので,針やカテーテルの手元を閉鎖して凝固時間の5〜15分間待つて再開してみると止血されていることが多い.それでも出血をみる時は,造影剤注入にて透視下に門脈,肝静脈,肝動脈が造影されるか,血液や凝血が胆管内に流入しているかを観察する,門脈の次に多い損傷は肝静脈である(図1).針の切先を回転させるか,わずかに2〜3mm引き抜いて血液の流出が止るかをみる.さらに出血が続くときは,カテーテルの内腔や針を手元でロックしたり,Bone wax2)やゼルフォームで充填して24時間留置後再開してみる.造影の結果,損傷部位が太い動脈や門脈の時は,金属コイルやゼルフォームの栓塞術を行う.腫瘍や肝動脈本幹からの止血がどうしても困難な時はただちに,セルジンガー法による肝動脈と上腸間膜経由門脈撮影を行い,肝動脈栓塞術を行う.
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