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特集 肝臓癌のTAE療法
化学・塞栓療法(chemo-embolization)の方法,適応,効果—われわれの軌跡をふりかえつて
著者: 岡村純1 門田守人1 黒田知純2 吉岡寛康2 桜井幹已3 若狭研一3
所属機関: 1大阪大学医学部第2外科 2大阪大学医学部放射線科 3大阪大学医学部病院病理部
ページ範囲:P.967 - P.972
文献購入ページに移動切除不能肝癌に対する姑息的治療法としてのTAEはその評価が定まり,今日ではどの施設でも日常ルーチンに行つている.
われわれは1980年来,山田らの報告1)にひきつづいてTAEを行つてきている2).ただしわれわれの方法はTAEに先だつて制癌剤の動注をおこなつているので,chemo-embolizationとよんでいる.TAEは単独で行われることは少なく,少量であつても制癌剤を浸みこました塞栓物質を用いているので厳密な意味ではおしなべてchemo—embolizationを行つているということになる.しかし,chemo.の影響がつよく出るのか,emboli—zationの効果がdominantであるのかについての争点を問題にした時期もあつたが,その評価は本文でくみとつていただけると思う.この両者は相争うものではなく相補的(complimentary)なものである.
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