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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻7号

1984年07月発行

画像診断 what sign?

網嚢内液体貯留 fluid collection in the lesser sac・2

著者: 佐藤豊1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学放射線科

ページ範囲:P.999 - P.999

文献概要

 腹部単純像や消化管造影で間接的にみられた網嚢内液体貯留はCTあるいは超音波像で直接的に描出される.胃体部および膵体部を含む腹部横断面において網嚢は網嚢孔を通して胃と膵の間に指をさし入れたような形状に存在し生理的には間隙を有さない(図1).網嚢内液体貯留においては網嚢の拡張により胃が前方に偏位する(図2).この際,胃と肝を連結する小網の一部である胃肝間膜gastrohepatic ligamentが超音波像によつて描出されることがあり,これを示標とすることによりmajor peritoneal cavityの腹水と網嚢内の液体を確実に鑑別することが可能である.また網嚢のsuperior recessの液体貯留に際しては肝の尾状葉が周囲を液体に取り囲まれて,きわだつてみられることから"flo—ating caudate"signと称される(図3).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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