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文献概要
特集 外傷の総合画像診断と初療
骨盤外傷
著者: 田伏久之1
所属機関: 1大阪府立千里救命救急センター
ページ範囲:P.1125 - P.1132
文献購入ページに移動はじめに
骨盤外傷にはしばしば大量の出血をともない,時には致死的となることがよく知られている1).骨盤外傷にともなう大量出血は,骨盤骨折に引き続く後腹膜腔への出血にもとづくものであり,この後腹膜大量出血のコントロールが骨盤外傷の治療における大きな問題であつた.またこの失血という問題に加え,骨盤腔内臓器の損傷も骨盤外傷の際にしばしば認められ,骨盤外傷の治療をさらに困難なものとしている.
一方,最近の種々の画像診断における進歩は著しく,以前には確認し得なかつた損傷が明らかにされるようになり,骨盤外傷の治療についても同様の進歩がみられるようになつた.ここでは骨盤外傷における画像診断,とくにX線診断を中心として述べる.
骨盤外傷にはしばしば大量の出血をともない,時には致死的となることがよく知られている1).骨盤外傷にともなう大量出血は,骨盤骨折に引き続く後腹膜腔への出血にもとづくものであり,この後腹膜大量出血のコントロールが骨盤外傷の治療における大きな問題であつた.またこの失血という問題に加え,骨盤腔内臓器の損傷も骨盤外傷の際にしばしば認められ,骨盤外傷の治療をさらに困難なものとしている.
一方,最近の種々の画像診断における進歩は著しく,以前には確認し得なかつた損傷が明らかにされるようになり,骨盤外傷の治療についても同様の進歩がみられるようになつた.ここでは骨盤外傷における画像診断,とくにX線診断を中心として述べる.
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