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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻8号

1984年08月発行

文献概要

特集 外傷の総合画像診断と初療

骨盤外傷

著者: 田伏久之1

所属機関: 1大阪府立千里救命救急センター

ページ範囲:P.1125 - P.1132

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はじめに
 骨盤外傷にはしばしば大量の出血をともない,時には致死的となることがよく知られている1).骨盤外傷にともなう大量出血は,骨盤骨折に引き続く後腹膜腔への出血にもとづくものであり,この後腹膜大量出血のコントロールが骨盤外傷の治療における大きな問題であつた.またこの失血という問題に加え,骨盤腔内臓器の損傷も骨盤外傷の際にしばしば認められ,骨盤外傷の治療をさらに困難なものとしている.
 一方,最近の種々の画像診断における進歩は著しく,以前には確認し得なかつた損傷が明らかにされるようになり,骨盤外傷の治療についても同様の進歩がみられるようになつた.ここでは骨盤外傷における画像診断,とくにX線診断を中心として述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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