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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻8号

1984年08月発行

画像診断 What sign?

fiuid filled intestinal loop

著者: 佐藤豊1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学放射線科

ページ範囲:P.1137 - P.1137

文献概要

 小腸閉塞の腹部単純像において,絞扼性腸閉塞で広範な腸管の壊死を伴うような重症症例においても定型的な腸閉塞でみられる多数の拡張腸管や鏡面形成がみられず,大量の滲出液により充満した腸管がソーセージ形の腫瘤陰影あるいは単なる陰影の増加部分としてのみ現われ,一見問題のない腹部像として見過されることがある.この所見はFrimann-Dahl以来inestinal"ps—eudotumor"と称され,急性腹症の腹部単純像の読影の際の最も危険な陥穽の一つであると注意を促されてきたものである.
 このような場合,超音波検査で,腸液により充満した腸管や肥厚した粘膜襞を直接描出することにより診断が明瞭になり,また腹水や腸管壁の肥厚などから開腹の時期の決定に役立つ場合もある.これは救急放射線診断における超音波検査の有用な使用法の一つである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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