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臨床報告
成人の後腹膜未熟奇形腫の1治験例—過去21年間の本邦における成人後腹膜奇形腫33例の統計的検討
著者: 小野寺健一1 笹生俊一2 久冨木原真1 小野隆男3
所属機関: 1盛岡医療生協川久保病院外科 2岩手医科大学中検病理 3秋田県厚生連鹿角組合総合病院外科
ページ範囲:P.1181 - P.1185
文献購入ページに移動原発性後腹膜腫瘍は比較的まれであり,その種類は多種にわたる.しかも特徴的な症状はほとんどなく,通常腫瘍による圧迫症状が主であり,術前に組織学的性状まで明らかにすることは困難である.しかし,近年はCTスキャン等,検査技術の向上により後腹膜腫瘍の診断は比較的容易になり,性状までもかなりの程度推察できるようになつてきている.著者らはCTスキャン,超音波等の検査により原発性後腹膜腫瘍と診断し,摘出腫瘍が病理組織学的に成人にはまれな未熟奇形腫であつた症例を経験したので,過去21年間(1963〜1983)の報告例を集計し,検討を加え報告する.
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