文献詳細
文献概要
機能檢査法
外科に於ける自律神經の機能檢査法
著者: 中山恒明1
所属機関: 1千葉醫科大學中山外科学教室
ページ範囲:P.516 - P.519
文献購入ページに移動既に御存知の様に1909年エッピンゲル並にヘス氏は臨床にこの自律神経系の病的状態と思われる緊張異状特に交感神経と迷走神軽との緊張異状が実驗的の根拠から藥理学的に実証せられる事を提唱し,又臨床的檢索の結果健常者では交感神経と迷走神経とは拮抗作用があつてこの両者に依つて支配されている臟器は一定の平衡状態を保つているのであるが,或場合には交感神経の緊張の方が強く,又或場合には迷走神経の緊張の方が強い場合がありそれ等は,アドレナリン及びピロカルピンの注射に依り明らかに区別し得る事を報告している. これが具体的に自律神経性の反應を藥物注射に依つて決定せんとした最初のもので今日我々の臨床上に使用しているジンパチコトニー並にワゴトニーなる命名も氏等に依るものである.
掲載誌情報