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最近の外國外科
—America—破傷風の治療法,他
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ページ範囲:P.594 - P.553
文献購入ページに移動患者が入院した時は直ちに1%破傷風抗毒素液を以て皮膚並に結膜試驗を施すが,その結果,もし患者が血清に対する感作を有するのを認めた時には,先づ脱感作処置を施すか或は非感作性抗毒素血清を使用する.又破傷風菌が感染している創が発見された場合には抗毒素(血清)を創の周囲に局所的に1万單位,靜脈内に5万單位注射する.感染創を発見し難い場合には6万單位の抗毒素を全部靜脈内に往射する.又前に述べた感作試驗を施すや直ちに油蝋性d-tubocurarineを筋肉内に注射する.なお痙攣の直接の処置としてはintocostrin(精製したクラーレの有効成分の製剤)の靜脈内注射をしてもよい.しかし,著者たちはその場合にエーテル麻醉を施すことゝし,なおそのために患者を手術室に移し,麻醉後に2万單位の破傷風抗毒素血清を脊髄硬膜内に注射する.又この際に感染創の手術的清掃もする.手術の際には勿論,酸素,喉頭鏡管,気管挿入管,吸引装置も同時に準備しておく.ペニシリンは破傷風菌の毒素に対して,又全身的破傷風の病症治療上に於ては直接の臨床的効果はないが,気道の感染を防ぎ,創の化膿に作用せしめる意味で,毎3時間法注射を施す.
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