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興味ある坐骨結核の1例
著者: 伊藤忠厚1
所属機関: 1日本醫科大學整形外科
ページ範囲:P.587 - P.590
文献購入ページに移動緒言
骨・関節結核中坐骨結核は概して少なく,其の報告されたものも少い様である. 即ちM. Kaplan氏(1936)は其の1例を報告し,同時に過去35年間に於ける文献中からZellmeyen氏の集めた5例,Blankoff氏の1例,Adelberg氏の坐骨及恥骨に近接した部の炎症性疾患としての4例を引用し稀有であると述べ,P. Clairmont氏等は,10年間(1919〜1929)に経驗した骨・関節結核411例中,僅に3例をあげているに過ぎず,又我が國に於ても其の報告されたものは9例に過ぎない. 私は最近其の1例に遭遇し,且本症例が從來の報告に見られない興味ある化骨像を呈し,同時に血行性と考えられる第12肋骨カリエスを併発し,ツベルクリン皮内反應陰性を呈する興味ある症例に遭遇したので茲に報告する次第である.
骨・関節結核中坐骨結核は概して少なく,其の報告されたものも少い様である. 即ちM. Kaplan氏(1936)は其の1例を報告し,同時に過去35年間に於ける文献中からZellmeyen氏の集めた5例,Blankoff氏の1例,Adelberg氏の坐骨及恥骨に近接した部の炎症性疾患としての4例を引用し稀有であると述べ,P. Clairmont氏等は,10年間(1919〜1929)に経驗した骨・関節結核411例中,僅に3例をあげているに過ぎず,又我が國に於ても其の報告されたものは9例に過ぎない. 私は最近其の1例に遭遇し,且本症例が從來の報告に見られない興味ある化骨像を呈し,同時に血行性と考えられる第12肋骨カリエスを併発し,ツベルクリン皮内反應陰性を呈する興味ある症例に遭遇したので茲に報告する次第である.
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