文献詳細
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文献概要
緒言
急性化膿性骨髄炎は,臨床上屡々経驗する重要な骨疾患の一つであるが,其の多くは長管状骨に來り,短骨並に扁平骨に発生するものは比較的稀である. 就中膝蓋骨々髄炎は極めて稀有であつて,Trendel氏の統計をFritz氏が報告した急性化膿性骨髄炎1512例中,僅かに1例を算するのみである. 其の他Müller2例,Würthenau 1例,Röpke2例,Cpeite 1例,Ludloff 1例,Ducuing 1例,Partsch 1例,Walther 1例,Johansson 1例,Rosenbach 1例,等諸氏の報告を見るが,1936年Blumensaat氏は文献による集計を22例と記載し自家例2例を報告している. 本邦に於ては,膝蓋骨カリエスは稀に散見するが,急性化膿性炎衝の報告は著者の調査によれば昭和11年今西,森友氏の1例を認めたのみである. 著者は近時此の極めて稀な急性化膿性膝蓋骨々髄炎の1例を経驗したので茲に報告し,諸賢の御参考に供したい.
急性化膿性骨髄炎は,臨床上屡々経驗する重要な骨疾患の一つであるが,其の多くは長管状骨に來り,短骨並に扁平骨に発生するものは比較的稀である. 就中膝蓋骨々髄炎は極めて稀有であつて,Trendel氏の統計をFritz氏が報告した急性化膿性骨髄炎1512例中,僅かに1例を算するのみである. 其の他Müller2例,Würthenau 1例,Röpke2例,Cpeite 1例,Ludloff 1例,Ducuing 1例,Partsch 1例,Walther 1例,Johansson 1例,Rosenbach 1例,等諸氏の報告を見るが,1936年Blumensaat氏は文献による集計を22例と記載し自家例2例を報告している. 本邦に於ては,膝蓋骨カリエスは稀に散見するが,急性化膿性炎衝の報告は著者の調査によれば昭和11年今西,森友氏の1例を認めたのみである. 著者は近時此の極めて稀な急性化膿性膝蓋骨々髄炎の1例を経驗したので茲に報告し,諸賢の御参考に供したい.
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