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文献詳細

雑誌文献

臨床外科4巻12号

1949年12月発行

文献概要

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主幹動静脈結紮の問題

著者: 垣內誠一1

所属機関: 1三井三池鉱業所医院外科

ページ範囲:P.627 - P.629

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 主幹動脈損傷の場合,理想的療法は血管縫合にあるが損傷の状況によ又手術材料,器械の関係から何時,何処でも常に必ずしも安全に血管縫合を施行し得るというわけにはゆかぬ. 寧ろ己むを得ず血管結紮の必要に迫らるゝことが多いのではないかと思う. この時,主幹動脈を單独に結紮するという学者と同名静脈を同時に結紮した方が末梢組織の壊疽を來すことが少いという学者とあり,今日でもその見解が全く一致しているとはいえない. 自分は最近たまたま殆んど時を同じうして股動脈の損傷に單独結紮と股動静脈の損傷に同時結紮を行い,更に上膊動脈を單独結紮し,その経過を観察する機会を得たので茲に報告し,その利害得失に就き若干の文献を紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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