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文献詳細

雑誌文献

臨床外科4巻8号

1949年08月発行

文献概要

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横突起障碍

著者: 高山坦三1

所属機関: 1北海道大学医学部第二外科教室

ページ範囲:P.386 - P.392

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 脊柱は頸,胸,腰,仙の4部にわかれているが,頸胸,胸腰,腰仙の境界部は形態的にきわめて不安定で,たがいに移行しあう。すなわち数的変異をなす。なかでも腰仙部はとくに不安定であつて,腰椎化もしくは仙骨化とゆう形で,いわゆる腰仙移行椎とゆう状態になる。この腰仙移行稚をもつひとびとのある数のひとびとは,これに基ずく障碍をおこす,これが腰仙移行椎障碍である。わが國では,田中義雄教授の提唱以耒しばしばいわれているところの,いわいるリチヤード氏病なるものは,この腰仙移行椎障碍に属するものであることは,いまさらゆうまでもないところである。
 腰仙移行雄の大半は仙骨化であつて,腰椎化は,前者に比較して,非常に少い。したがつて腰仙移行椎といえば,まづ仙骨化と考えて大きな誤りではない。したがつて腰仙移行椎障碍の大半は仙骨化障碍である--いわゆるリチヤード氏病は,この仙骨化障碍である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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