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文献詳細

雑誌文献

臨床外科4巻9号

1949年09月発行

麻醉

開頭手術に於ける麻醉及び麻痺法

著者: 田中憲二1

所属機関: 1順天堂醫大附属醫院外科

ページ範囲:P.449 - P.451

文献概要

1. 緒言
 開頭手術に際しては古くから局所麻痺を行うべきか,全身麻醉を採るべきかは種々其の利欠点から論議せられ,各自の好むところによつて固執する傾向があつた. 欧州ではヴァンサン,フェルスター等は局所麻痺法を推賞したのに反し,アメリカ大陸では主として全身麻醉法が使用されていた. 其の主なる理由とするところは,長時間にわたつて手術を行う際には中途で局所麻痺が効を失つて疼痛を覚えて不穏状態に入り或は数時間同一位置におかれるための苦痛,忍耐力の消失或は手術操作に対する精神的負担等があげられている.
 しかし現在ではこうした方法を固執することはなく各麻痺法麻醉法を適宜自由に合併し,一方では患者に対する精神的,肉体的苦痛を軽減し,他方手術者が少しの焦燥感もなく落ちついて手術を進行し得るような方法がとられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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