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文献詳細

雑誌文献

臨床外科4巻9号

1949年09月発行

麻醉

腎臟手術に於ける麻醉法

著者: 落合京一郞1

所属機関: 1東京大學醫學部泌尿器科教室

ページ範囲:P.458 - P.462

文献概要

 腎及び上部尿管手術に於ける麻醉法は大体上腹部臟器手術の場合と同樣で,以下に述べるような種々の術式が應用され得る. 何ずれの方法にも一長一短があり,凡てを同一麻醉法で終始することはいうまでもなく無理である. 從つて個人的な條件と腎手術に於ける特殊性とを考慮した上で,実施者の習熟した麻醉法を主とし個々の場合に應じ適宜の術式によればよい. また時には他の方法を併用せねばならぬこともあり,手術中直ちに他の麻醉法に移行し得る準備が必要なことは一般外科の場合と同樣である. 腎手術に於ける特殊性とは凡よそ次の諸点である. 腎は深い部位にあり從つて無痛的にこゝへ到達するには相当広範囲の麻醉か必要である,手術としては腎剔除術が多く從つて殘存腎に凡ての負担がかゝる,本邦では腎結核が大部分を占め從つて活動性の肺病巣を有するものが少くないことなどである. なお手術々式や病変の程度で異るが,腎剔除術としての所要時間は20-40分前後で1時間を越えることは比較的少ない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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