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文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻10号

1985年09月発行

文献概要

画像診断 What sign?・30

"dilated transverse colon" sign

著者: 佐藤豊1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学放射線科

ページ範囲:P.1265 - P.1265

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 急性虫垂炎の診断は臨床診断であり,典型的な理学所見,検査所見を呈する症例では画像診断はあまり必要でない.反面,臨床所見が不明確な症例や穿孔,膿瘍形成あるいは小腸閉塞などを疑う例では画像診断が補助診断法として行われる.急性虫垂炎の腹部単純所見としては表に挙げられる種々のものが記載されているが,糞石(虫垂結石)を除いていずれも非特異的所見である."dilated transverse colon" signは穿孔性虫垂炎にみられる所見であり,穿孔による上行結腸のスパスムがその成因といわれている.またこの所見は急性膵炎にみられる遠位横行結腸から下行結腸のスパスムによる"left colon cut-off" signに対し,"right colon cut-off" signともよばれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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