文献詳細
文献概要
臨床報告
再膨張後の肺水腫の1治験例
著者: 鈴木康之1 坂東和夫1 足立確郎1 田頭幸夫1 藤田久夫2 坪田紀明3
所属機関: 1兵庫県立加古川病院外科 2兵庫県立加古川病院整形外科 3兵庫県立成人病センター外科
ページ範囲:P.1431 - P.1434
文献購入ページに移動Pulmonary re-expansion syndromeとは虚脱した肺が治療により再膨張する時に肺水腫が発生するもので,Re-expansion pulmonary edemaもしくは,Re-per—fusion pulmonary edemaなどと呼ばれている.1959年Carlsonら1)が,Pulmonary edema following the rapid re-expansion of a totally collapsed lung due to pneu—mothoraxを報告して以来,著者の渉猟し得た範囲では,本邦には18例,外国には30例の報告がみられる.今回我々は,外傷性血気胸に対する持続ドレナージ中に発生した本症の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
掲載誌情報