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特集 肝硬変合併患者の手術と管理
文献概要
肝硬変合併患者の術後の病態はおのおのの症例,および時期によりことなり,術後の肝のredox state(NAD+/NADH)を血中で反映するケトン体比(acetoacetate/β-hydroxybutyrate比,正常値,糖負荷時0.7以上)の変化として表現される.この低下につれて術後合併症の頻度が増し,0.4以下では多臓器障害に至る,redox stateの低下は肝のみならず,全身性の代謝失調,各臓器の機能障害を包括しているものであり,術後管理の目的はこの低下を防止し,上昇を計ることである.この観点より具体的治療法について述べた.
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