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文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻13号

1985年12月発行

臨床研究

手術用ME機器による熱傷とその予防

著者: 沢田幸正1

所属機関: 1山形県立中央病院形成外科

ページ範囲:P.1749 - P.1751

文献概要

はじめに
 近年のエレクトロニクスの発達により医療機械も手術,検査用機器を中心に高性能,多様化が著しい.このうち電気メスについては医療に使用されはじめてから約半世紀以上を経るにもかかわらず,その作用メカニズムについては未だに完全には解明されていない1-9).また,電気メスによるいろいろな手術中の障害が知られており1-9),なかでも電気メスによる熱傷については旧来より知られているものの,今だに少なからざる発生をみるようである2,7).電気メスによる熱傷は受傷直後に気づかれにくいためか発症機転からも深達性受傷になりやすく患者に長期間にわたり多大の苦痛を与えることも稀ではないと考えられる.この防止のためには使用者に細心の注意が必要であることは論を待たないが1-6),医療機器メーカーにも安全対策についての努力が必要なのではなかろうか3-10).ここに著者が経験した電気メス,バイポーラー凝固器による熱傷2例を述べると共に若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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