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文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻2号

1985年02月発行

特集 腹膜炎治療のノウ・ハウ

術前・術後の管理—輸液・栄養管理

著者: 小野寺時夫1

所属機関: 1東京都立府中病院

ページ範囲:P.203 - P.205

文献概要

 急性腹膜炎の病態生理は,主に体液バランスの失調と菌血症によつて惹起される.
 術前可及的速かに体液バランスの失調を是正することが重要で,失調状態のままで手術を施行すると,術中・術後にショックに陥る危険がある.急激な細胞外液の喪失によるものであるから,乳酸加リンゲル液を主体として用いる.外傷や穿孔などで大量の糞便が腹腔に洩出したような場合は,術前輸液に時間をかけることなく,可及的早期手術に踏み切る必要がある.急性腹膜炎術後は,体蛋白の消耗が高度であるが,高カロリー輸液の進歩した今日でも,術直後の時期の栄養補給は余りに欲ばらず,術後数日して一般状態が安定した時期から積極的高カロリー投与に移行する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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