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文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻2号

1985年02月発行

特集 腹膜炎治療のノウ・ハウ

手術のノウ・ハウ—骨盤腹膜炎

著者: 大谷五良1

所属機関: 1三井記念病院外科

ページ範囲:P.245 - P.247

文献概要

 骨盤腹膜炎は婦人に特有な小骨盤腔に限局した腹膜炎で,腹膜炎の中でも治療上,診断上も特殊な点を有している.本症の成因は子宮内膜炎,附属器炎よりの続発であるが,以前は淋菌が起因菌の60〜70%を占めたが,最近は5%以下で,現在はブドー球菌,連鎖球菌が主役をなし,それに腸内細菌が混合感染をおこすようになつている.以前は骨盤腹膜炎は保存的に治療するのが主流であつたが,最近は手術の安全性,抗生物質治療の発達などより,積極的に開腹ドレナージをするようになつている.開腹法,ドレナージ法,腹腔洗浄法など実技についても詳述したが,一般の腹膜炎と異り,原因が除去されれば閉鎖回路のsump tubeを使用することにより,ドレナージの効果を上げ,しかも治療期間を短縮できることを強調した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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