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文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻3号

1985年03月発行

特集 癌のSurgical Emergencies

胃癌における穿孔,出血

著者: 北島政樹1 鳥居治文1 依田一郎1 木内立男1 関学1 三宅純一1 八木田旭邦1 松田博青2

所属機関: 1杏林大学医学部第1外科 2杏林大学救命救急センター

ページ範囲:P.343 - P.348

文献概要

 胃癌の出血,穿孔は胃・十二指腸潰瘍のそれと異り,重篤な背景が存在するため,治療に難渋することが多々ある.すなわち胃癌穿孔については切除という原則は同一であるが,出血に対しては潰瘍のように有効な保存的治療(H2レセプター拮抗剤etc)が皆無といえるので手術に頼らざるを得ない.しかし手術に際しては担癌体として消耗状態にあるため,リンパ節郭清や胃癌切除など手術の根治性をいかに両立させるかが重要なポイントとなる.そこで術式の選択は胃癌の進展度および術者の技倆に合わせて最適な方法を術者が即座に判断しなければならない.過度の手術侵襲は直接死を招く恐れがあるので,必要最小限の侵襲にとどめ,患者の救命に心がけることが大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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