icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻3号

1985年03月発行

文献概要

特集 癌のSurgical Emergencies

直腸癌による直腸膀胱瘻—大腸癌による尿路系との瘻孔形成例も含めて

著者: 大木繁男1 大見良裕1 辻仲康伸1 田島滋1 城俊明1 山岡博之1 飯田明1 池秀之1 古島薫1 大出直弘1 土屋周二1

所属機関: 1横浜市立大学医学部第2外科

ページ範囲:P.369 - P.373

文献購入ページに移動
 大腸癌による尿路系との瘻孔形成例のsurgical emergencyとして最低限必要なことはdiversion of the fecal stream,すなわち人工肛門を造設することである.しかし瘻孔形成するような他臓器浸潤例でも最近では骨盤内臓器全摘術などの隣接臓器合併切除により一期的に大腸癌と癌浸潤を受けた尿路を切除し,人工肛門,尿路変更を行い治癒切除可能な場合もあるので,術前に注腸X線撮影,CF,CT,エコー,IP,膀胱鏡などにより十分検査すべきである.
 癌を切除後また切除できない時でもquality of lifeに最も影響を与えるのは尿路変更の方法である.回腸導管も確立したよい方法である.しかし,われわれは最近一側性双孔式突出型無カテーテル尿管皮膚瘻を行い,期待できる結果であつたのでその方法も述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?