文献詳細
臨床報告
先天性食道閉鎖症に合併した硬膜下血腫を繰り返す大動脈縮窄症の1治験例
著者: 松浦雄一郎1 田村陸奥夫1 山科秀機1 肥後正徳1 藤井隆典1 古田靖彦2 北岡保3 渡辺泰三郎4
所属機関: 1県立広島病院胸部外科 2県立広島病院小児外科 3県立広島病院脳神経外科 4県立広島病院小児科
ページ範囲:P.413 - P.417
文献概要
大動脈縮窄症は心大血管系の先天異常の中でも比較的頻度の高い疾患とされているが,他の心大血管系の異常を伴つていることが多く,これらが患児の予後を左右するとも言われている.私どもは最近先天性食道閉塞(Gross C型)の根治術後11カ月の女児で,硬膜下血腫のattackを繰り返し,脳血管奇型が疑われ脳血管造影を行う際に大動脈縮窄症の存在を発見され,大動脈形成術により硬膜下血腫の再発を予防しえている.そこでここに簡単に症例報告する.
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