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文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻4号

1985年04月発行

画像診断 what sign?・25

Saber sign

著者: 佐藤豊1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学放射線科

ページ範囲:P.514 - P.514

文献概要

 胆道ガスはVater乳頭形成術や胆管・空腸吻合術の術後の患者でしばしば観察されるが,その他,表に示すような疾患でみられることがある.腹部単純写真で胆道ガスの存在を発見することは多くの場合,迅速な治療を必要とするこれらの疾患の診断に重要な糸口を与える.大量のガスが胆道に存在する場合には,左右肝内胆管と総胆管内のガスにより肝門部にY字形の透亮像を呈する(図1)ことはよく知られるが,少量の胆道ガスは主として背臥位で,より高い位置にある左肝内胆管に貯留し総胆管ガスとともに単純写真上,肝門部の脊柱のやや右側に弧を外側に向けた剣の形の透亮像として観察されることからsaber signとよばれる(図2).この所見により胆道ガスが疑われた症例では更に超音波あるいはCT検査(図3)によりその確認,さらには上部消化管造影を含めた検索により,その原因の究明がなされる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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