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文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻5号

1985年05月発行

文献概要

文献抄録

食道曠置術は危険な術式か?/小児における同所性肝臓移植術—2年間47例の経験

著者: 柵瀨信太郎1 西尾剛毅1

所属機関: 1聖路加国際病院外科

ページ範囲:P.654 - P.655

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 食道バイパス手術は切除不能な食道癌に対する姑息手術として,また食道周囲との癒着のひどい腐食性食道炎,重症食道穿孔などに対して行われる術式である.バイパスされた食道の処置は上下断端を閉鎖し曠置しても安全と考える者と,食道のドレナージを行わないと粘液瘤腫となり,感染,縦隔内臓器への圧迫,破裂などの危険があると考ええる者と,異論のあるところである.
 著者らは食道バイパス手術89例を対象として食道曠置術の安全性について報告している.症例は,食道癌85例,腐食性食道炎3例,アカラシアによる食道狭窄1例で,これらに対して曠置術51例,Roux-en Y食道空腸吻合30例,大腸バイパスにて食道・胃連続性を保つたもの8例が行われた.38例に対して術後CTスキャンによる経過観察がなされた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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