icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻6号

1985年06月発行

特集 がん・画像診断の死角

小腸

著者: 福島恒男1 土屋周二1

所属機関: 1横浜市立大学医学部第2外科

ページ範囲:P.63 - P.68

文献概要

はじめに—小腸の場合—
 小腸の癌はきわめて少なく,全腸管癌の約1%を占めるにすぎない.発生部位としては十二指腸がほぼ半数を占め,残りの約半数が空腸と回腸から発生する.空腸と回腸の発生頻度を比較すると約2:1で空腸に多い.また空腸を上,中,下部と3等分するとほとんどが上部空腸に発生する.一方,回腸も同様に上,中,下部と3等分するとほとんどが下部回腸に発生する.このことから,少なくとも小腸の癌を疑つた場合には空腸上部か,回腸下部に注目する必要があろう.
 また,小腸には癌だけでなく,adenoma,polyp,lipoma,myoma,fibroma,angiomaなどの良性腫瘍やlymphosarcoma,leiomyosarcomaなどの肉腫,転移性腫瘍などもあり,これらとの鑑別診断も重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら