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文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻7号

1985年06月発行

文献概要

臨床研究

教室における甲状腺微小癌

著者: 笹本誠1 副島清治1 福島松郎1 加固紀夫1 首藤邦昭1 高嶋一敏1 木村芳雄1

所属機関: 1弘前大学医学部第1外科

ページ範囲:P.815 - P.821

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はじめに
 甲状腺癌の多くは分化癌であり,その発育は緩慢で,手術成績もきわめて良好である.しかし,分化癌といえども進行した場合には,周囲組織への浸潤,転移またはanaplastic changeなどを来たし治療に難渋することもある.したがつて甲状腺癌の場合も,他臓器と同様に小さい癌をみつけ早期に治療することが肝要と考える.
 小さな癌を微小癌と呼び,腫瘍の最大径10mm以下と定義する研究者が多く,これを不顕性癌occult can—cerと潜在(伏)癌latent cancerに分けている.われわれは,最近10年間に12例の微小癌を経験したので,同期間の顕性癌(最大径11mm以上)と対比し,臨床病理学的にその特殊性について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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