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臨床報告
後腹膜Castlemanリンパ腫の1例
著者: 杉浦勇人1 仲西直治1 佐藤康幸1 竹内元一1 藤本牧生1 舟橋啓臣1 水野茂1 近藤達平1
所属機関: 1名古屋大学医学部第2外科
ページ範囲:P.839 - P.842
文献購入ページに移動Giant Lymph nodes hyperplasia(いわゆるCastlemanリンパ腫)は1954年はじめてCastlemanがHyperplasia of mediastinal Lymphnodesと記載1),ついで1956年Localized mediastinal lymph node hyperplasia resembling thymomaとして報告した2).以来Castlemanリンパ腫とよばれ,本邦においても1958年3)Inadaらの報告以来すでに100例以上に達している.しかし腫瘍の多くは胸腔内ことに縦隔,肺門部に発生するとされ,後腹膜における発生はまれである.最近われわれは後腹膜に発生し術前診断が困難で,手術操作も腫瘍の位置的問題,血行の豊富さなどのため難渋をきわめた44歳の男性の症例を経験したので若干の考察を加えて報告する.
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