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文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻8号

1985年07月発行

文献概要

特集 噴門部癌の手術術式—適応と根拠

非開胸術式—私はこうしている

著者: 三隅厚信1 三隅克毅1 馬場憲一郎1 庄嶋健1 近藤浩幸1 原田和則1 有馬幸一1 片渕茂1 本明宜彦1

所属機関: 1熊本大学医学部第2外科

ページ範囲:P.889 - P.895

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 食道に浸潤を認める噴門癌の根治手術においては,下縦隔リンパ節(No.108,110,111,112)の郭清と十分な食道の切除を行う必要がある.最近,森岡式吊り上げ式開腹器を使用することによつて,縦隔内の広い視野が得られ,下縦隔リンパ節の郭清と広範な食道切除が容易にでき,さらにEEAによる器械吻合を応用するとImの部位での吻合も可能になつた.
 一応,食道内癌進展距離が3cm以内の噴門癌を本術式の適応と決め,過去3年間に22例に施行した.術後合併症として,縫合不全はみられず,術後肺合併症の発生率は13.6%で,開胸例の20.0%に比べて低い傾向が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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