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特集 噴門部癌の手術術式—適応と根拠
開胸術式—私はこうしている
著者: 愛甲孝1
所属機関: 1鹿児島大学医学部第1外科
ページ範囲:P.897 - P.905
文献購入ページに移動 噴門部癌に対する根治手術としてわれわれの行つている斜め胴切り法について,手術手技とその理論的根拠を述べた.
(1)本法の利点は根治性の面において,癌巣を直視下におき,系統的リンパ節郭清,十分な食道の切離,横隔膜の合併切除などが可能なことである.
(2)適応としては中期癌から進行癌が最も良い適応となる.本術式では開胸時間が長くなる傾向にあるため肺機能の予備力が要求される.
(3)本法を推奨したい理論的根拠は,噴門部の局所解剖ならびにリンパ流の観点からであり,R. I. lymphographyおよび剖検例についての知見を述べた.
(4)再建,吻合における若干の工夫(斜ρ型Double Tract N字法)についてもふれた.
(1)本法の利点は根治性の面において,癌巣を直視下におき,系統的リンパ節郭清,十分な食道の切離,横隔膜の合併切除などが可能なことである.
(2)適応としては中期癌から進行癌が最も良い適応となる.本術式では開胸時間が長くなる傾向にあるため肺機能の予備力が要求される.
(3)本法を推奨したい理論的根拠は,噴門部の局所解剖ならびにリンパ流の観点からであり,R. I. lymphographyおよび剖検例についての知見を述べた.
(4)再建,吻合における若干の工夫(斜ρ型Double Tract N字法)についてもふれた.
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