文献詳細
特集 Iatrogenic Abdominal Trauma—その予防と対策
文献概要
過去11年間に教室で経験したERCP合併症例は,他院施行の2例を含めて計8例で,これら症例の供覧とともに,合併症の問題点とその対策について述べた.
合併症は,膵障害3例,胆道感染3例,粘膜下注入1例,胆汁性腹膜炎1例である.死亡例は膵障害2例,胆道感染1例であり,頻回の膵管造影や,狭窄部を越えての造影剤注入が,重篤な合併症の原因になつたと思われる.
ERCPは膵胆道系の精査法として,不可欠の検査法である.その有用性は広く認められているが,頻度は低いとはいえ,偶発症や合併症を回避できない面を持つており,特に感染予防を主体とした対策を講じて,慎重に施行するべきである.
合併症は,膵障害3例,胆道感染3例,粘膜下注入1例,胆汁性腹膜炎1例である.死亡例は膵障害2例,胆道感染1例であり,頻回の膵管造影や,狭窄部を越えての造影剤注入が,重篤な合併症の原因になつたと思われる.
ERCPは膵胆道系の精査法として,不可欠の検査法である.その有用性は広く認められているが,頻度は低いとはいえ,偶発症や合併症を回避できない面を持つており,特に感染予防を主体とした対策を講じて,慎重に施行するべきである.
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