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文献詳細

雑誌文献

臨床外科40巻9号

1985年08月発行

特集 Iatrogenic Abdominal Trauma—その予防と対策

ERCPの合併症とその対策

著者: 琴浦義尚1 石川羊男1 相生仁1 宇都宮譲二1

所属機関: 1兵庫医科大学第2外科

ページ範囲:P.1033 - P.1042

文献概要

 過去11年間に教室で経験したERCP合併症例は,他院施行の2例を含めて計8例で,これら症例の供覧とともに,合併症の問題点とその対策について述べた.
 合併症は,膵障害3例,胆道感染3例,粘膜下注入1例,胆汁性腹膜炎1例である.死亡例は膵障害2例,胆道感染1例であり,頻回の膵管造影や,狭窄部を越えての造影剤注入が,重篤な合併症の原因になつたと思われる.
 ERCPは膵胆道系の精査法として,不可欠の検査法である.その有用性は広く認められているが,頻度は低いとはいえ,偶発症や合併症を回避できない面を持つており,特に感染予防を主体とした対策を講じて,慎重に施行するべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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