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臨床報告
小児腸間膜嚢胞の1治験例
著者: 橋川観1 福嶋久夫1 鈴木勝一1 渡辺治1 中原錬三1 登内彰1 金井朗2 多田豊曠3
所属機関: 1常滑市民病院外科 2常滑市民病院小児科 3名古屋市立大学第2病理
ページ範囲:P.1139 - P.1142
文献購入ページに移動腸間膜嚢胞(以下,本症と略記す)は,比較的稀な疾患と言われている.また,さまざまの臨床症状を呈することから術前診断をくだすことが困難な場合が多い.最近の画像診断の発達により,腹部疾患の質的診断は比較的容易になつたが,小児の原因不明の腹痛をみるにあたつては,本症を考慮し検査をすすめなければ,なお見落す可能性があると思われる.
最近我々は,原因不明の腹痛として約8ヵ月間経過を追つた7歳男児の腸間膜嚢胞を,CT scan,超音波検査等にて診断,手術により摘出し治癒せしめたので,若干の文献的考察を加え報告する.
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