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文献詳細

雑誌文献

臨床外科41巻1号

1986年01月発行

文献概要

臨床研究

腸閉塞の診断と治療成績—とくに生化学的診断法を中心に

著者: 山口晃弘1 蜂須賀喜多男1 磯谷正敏1 深田伸二1 渡辺英世1

所属機関: 1大垣市民病院外科

ページ範囲:P.97 - P.101

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はじめに
 イレウスをきたす原因にはさまざまなものがあり,その原因を正確に把握することが,治療成績の向上に反映されることは論を待たない.イレウスの診断には,通常臨床所見のほか腹部X線撮影がおもに行われているが,これらの検査でイレウスの病態を正確に診断することは困難なことも多く,単純性イレウスと複雑性イレウスの鑑別診断も容易でないことがある.近年単純性イレウスの治療に,long tube等を用いた非手術的減圧療法が盛んに行われているが,この治療法の選択にあたつても,単純性イレウスの正確な診断が必須で,複雑性イレウスに対し減圧療法を行い,手術の時期を失するようなことがあつてはならない.そこで大垣市民病院外科で過去10年間に手術を行つた小腸イレウス554例のうち,癒着ないし索状物によるイレウスと小腸捻転を対象として,その症例の概略と手術成績,さらに血液生化学検査の立場から,単純性イレウスと絞扼性イレウスの鑑別診断がどの程度に可能かを検討したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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