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文献詳細

雑誌文献

臨床外科41巻10号

1986年09月発行

画像診断 What sign?・40

leadpipe appearance of the colon/backwash ileitis

著者: 佐藤豊1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学放射線科

ページ範囲:P.1416 - P.1416

文献概要

 いずれも潰瘍性大腸炎の慢性期にみられる所見である.広範にわたる結腸潰瘍の瘢痕治癒および線維化により大腸長軸方向への短縮,haustraの消失および管腔の狭小化がおこり,注腸所見上,結腸辺縁は平滑で無構造となり,肝および脾彎曲の開大した鉛管(lead—pipe)状を呈するようになる(図1).この時期になると注腸所見は病状の盛衰にかかわらずほぼ一定したものとなる.
 backwash ile itisは慢性期潰瘍性大腸炎の約10%におこるといわれ,バウヒン弁の閉鎖不全による結腸内容の回腸への逆流がその原因と考えられている.回腸末端の正常粘膜像は4〜20cmにわたり失われ辺縁は軽度の不整を呈するようになるが,クローン病に比べ,管腔の狭小化をきたすことは稀である(図2).backwashとは船舶の前進あるいはオールなどによつておこる引き波のことである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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