文献詳細
臨床報告
Exulceratio simplex(Dieulafoy)の治験例
著者: 久永倫聖1 菊川政男1 越智祥隆1 深井泰俊2 榎木登3
所属機関: 1榛原町立病院外科 2奈良県立医科大学第一外科 3奈良県立医科大学第一病理
ページ範囲:P.1597 - P.1601
文献概要
急性大量吐血を来たす疾患には出血性胃十二指腸潰瘍,食道静脈瘤破裂あるいはMallory-Weiss症候群などがあるが,これ以外にも稀ではあるがExulceratio simplex(以下Esと略す)の存在が指摘される.本疾患は突然の大量吐血として発症し緊急手術を行うことが多く術前診断が困難であり,確定診断は術後の組織学的検索に待たねばならないことが多い.今回著者らは大量の吐血を来たし緊急手術を施行し,Esと診断された1症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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