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画像診断 What sign?・35
"Cobblestone" pattern
著者: 佐藤豊1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学放射線科
ページ範囲:P.239 - P.239
文献購入ページに移動 クローン病は小腸の非特異的炎症性疾患のなかで最も頻度の高いもので,1932年Crohnらにより回腸末端炎として報告されたが,現在では口腔より肛門に至る消化管のいずれの部位にも起こることが知られている.消化管の炎症は肉芽腫形成性であり,粘膜下にはじまつて全層におよび,更に腸管膜に進展する.組織学的に,浮腫,潰瘍,および線維化がみられ,これらの変化が単独であるいは正常腸管をはさんで多発性に(skip lesion)存在し,病変が長期間存続する場合には腸管の狭窄や瘻孔を形成する.
小腸の造影所見はこれらの組織学的変化を反映し各種の所見がみられるが,"cobblestone" patternは縦横に走る浅い線状の潰瘍と,その間にとり残された浮腫性の粘膜によつて形成される敷石状の像であり,管腔はスパスムにより狭くなり,その伸展性は失われる.
小腸の造影所見はこれらの組織学的変化を反映し各種の所見がみられるが,"cobblestone" patternは縦横に走る浅い線状の潰瘍と,その間にとり残された浮腫性の粘膜によつて形成される敷石状の像であり,管腔はスパスムにより狭くなり,その伸展性は失われる.
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