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文献詳細

雑誌文献

臨床外科41巻4号

1986年04月発行

臨床報告

ネフローゼ症候群の患者にみられた特発性細菌性腹膜炎の1例

著者: 小川尚洋1 大里紳一郎2 豊田清一1

所属機関: 1九州大学医学部第1外科 2九州大学医学部第2内科

ページ範囲:P.501 - P.504

文献概要

はじめに
 ネフローゼ症候群の患者に特発性細菌性腹膜炎(SBP:spontaneous bacterial peritonitis)が合併することは外国では報告例が多いが,本邦ではほとんど知られていないのが現状である.ネフローゼ症候群の約5%にSB—Pがみられるといわれ1),男女比はほぼ1:12)であり,若年者に多発し3),起炎菌としてはS. Pneumonia,E. coliの比率が高い.肝硬変の患者において,SBPが合併することが知られているが,これは腸管粘膜関門が障害されることにより生じるといわれている4,5).ネフローゼ症候群においても同様の機序によりSBPが生じると考えられる.我々はネフローゼ症候群にSBPが合併した症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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