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特集 甲状腺癌の診断と治療
この診断法でどこまでわかるか—頸部単純X線検査とCT検査
著者: 小原孝男1 金地嘉春1 鈴木恵子2
所属機関: 1東京女子医科大学内分泌外科 2東京女子医科大学放射線科
ページ範囲:P.553 - P.558
文献購入ページに移動CT検査は,甲状腺進行癌の隣接臓器への浸潤状況を知るに有用である.気管への浸潤は,内腔にまで突出した症例では一見して確認できる,気管の不整な変形,あるいは平滑な圧排性変形でも矢状方向3cm以上に及ぶ場合には浸潤が疑われる.食道浸潤は,食道と癌とが直接に接し,その間の脂肪層が3cm以上にわたつて見えない時には疑わしい.総頸動脈が変形して造影される時には浸潤を考える必要がある.
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