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文献詳細

雑誌文献

臨床外科41巻5号

1986年05月発行

文献概要

特集 甲状腺癌の診断と治療

術式,治療法をどうするか—私はこうしている—高分化癌

著者: 尾崎修武1

所属機関: 1伊藤病院

ページ範囲:P.565 - P.569

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 甲状腺分化癌のなかでも,乳頭癌の大多数は増殖が緩徐であり,転移も患側の所属リンパ節群に限局していて,治癒切除が可能である.実際にこのような症例は分化癌の約70%を占める.従つてこれらの症例では,手術方法が治癒の可能性の最も大きな要因となる.
 手術は甲状腺切除術と頸部郭清術よりなる.甲状腺の切除範囲は峡部を含めた片葉切除あるいは亜全摘となる.所見に応じて切除範囲を決定するが,方針としては前者が多い.頸部郭清は,リンパ節転移が甲状腺近傍とそれより隔れた領域とで頻度がほぼ同じこと,およびリンパ節再発が内深頸領域に最も多いことなどから,外深頸領域まで系統的に郭清するR1郭清を行つている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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