icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科41巻5号

1986年05月発行

文献概要

特集 甲状腺癌の診断と治療

術式,治療法をどうするか—私はこうしている—甲状腺分化癌;術後長期観察成績と低分化癌の治療について

著者: 小池明彦1 成瀬隆吉1 金光泰石1

所属機関: 1愛知医科大学第一外科

ページ範囲:P.571 - P.574

文献購入ページに移動
 甲状腺分化癌の手術後長期観察してみると,一部には悪性の態度を示す症例がある.術後12〜20年間follow-upし得た乳頭癌について治療成績を検討した,その結果39歳以下では再発率死亡率が極めて低率であるが,40歳以上では若年者群と同様な手術規準で治療したにもかかわらず著しく高率であることが明らかになつた.high risk factorとしては年齢(男女ともに40歳以上),男,局所浸潤傾向,多数の頸部リンパ節転移が上げられる.低分化癌症例では再発時に根治的再手術が可能なことは少ないので,high risk caseと判断されたときには,初回に拡大した手術を行う必要があることを強調し,その手術術式について述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?