臨床外科41巻6号

1986年06月発行

特集 外科患者・薬物療法マニュアル Ⅱ．救急患者の薬物療法

中毒

著者： 当麻美樹¹ 鵜飼卓¹

所属機関： ¹大阪府立千里救命救急センター

ページ範囲：P.734 - P.737

□重金属，強酸・強アルカリ中毒
1．重金属中毒
　キレート剤の使用法　重金属中毒時には，特異的な拮抗剤が著効を示す場合がある．しかしながら，これらの拮抗剤も適切な対症的生命維持療法や毒物の排除が行われなければほとんど無意味なものとなる．
　①Dimercaprol（British anti lewisiteバル^®）：金，ヒ素，水銀中毒時に筋注にて用いる（表1）．