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文献詳細

雑誌文献

臨床外科41巻6号

1986年06月発行

文献概要

特集 外科患者・薬物療法マニュアル Ⅱ.救急患者の薬物療法

無尿,乏尿

著者: 高橋宏1 島崎修次1

所属機関: 1筑波大学救急部

ページ範囲:P.749 - P.751

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 一般に尿量500 ml/日以下を乏尿,100 ml/日以下を無尿という.乏尿,無尿の原因は表1のように3つに分かれる.なお,特殊な型に非乏尿性腎不全(non-oliguric renal failure)がある.これは利尿は得られているが,BUN,クレアチニン等が上昇し,本体は表1の②と変わらない.ただ糸球体濾過率と尿細管再吸収量に差があるだけである.水・電解質異常は伴いにくいので管理はしやすい.
 ここでは表1の①②について述べる.重要なことは①の状態が24時間持続すると②に移行するので,①の原因除去は早期に行い利尿処置をとる必要がある.②に移行すると透析療法等を行つても腎機能回復に1カ月以上かかるし,場合によつては慢性腎不全に移行してしまう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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