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文献詳細

雑誌文献

臨床外科41巻6号

1986年06月発行

特集 外科患者・薬物療法マニュアル

Ⅲ.検査,保存的処置と薬物療法

食道静脈瘤硬化療法

著者: 川崎誠治1 三條健昌1 出月康夫1

所属機関: 1東京大学医学部第2外科

ページ範囲:P.758 - P.759

文献概要

□硬化療法施行前における薬物療法
 1.肝障害に伴う問題点
 腹水 肝障害が強く手術不能の症例には,腹水を有するものが多い.このような症例は,硬化療法時の送気により術後腹部膨満の愁訴が強くなり,時として呼吸抑制,換気障害があらわれることもある.したがつて,術前に電解質異常に注意しつつ利尿剤(ラシックス20mg/日,ソルダクトン100〜200mg/日)を静注あるいは輸液に加えて点滴静注し,腹水を可及的にコントロールする.
 凝固能の障害 プロトロンビン時間40%以下の凝固系の障害が高度と思われる症例に対しては,輸血路確保の意味も含めて硬化療法前および施行中に凍結血漿4〜8パックをゆつくり輸注し,凝固因子の補給をはかる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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