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臨床報告
急性門脈血栓症の1症例
著者: 村田宣夫1 杉山明徳1 小林国力1 南智仁1 増子宣雄1 佐藤富良1 小野寺時夫1 矢沢知海1 水口国雄2
所属機関: 1東京都立府中病院外科 2東京都立府中病院病理
ページ範囲:P.1211 - P.1215
文献購入ページに移動門脈完全閉塞が急性に生じた場合,劇的に全身状態の悪化を招き,ショックに陥る1).緊急の救命手段が講じられねばならないが,その診断・治療は極めて困難である.
著者らは扁桃腺炎で感染が始まり,化膿性門脈炎を経て急性門脈閉塞症に至つたと考えられる症例を経験した.本症例で急性門脈閉塞症の促進因子として肝硬変症が認められているが,さらに糖尿病,ヘモクロマトージス等も認められた.症例の大要を記すとともに,最近の諸家の報告を基とした文献的考察を加え報告する.
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