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外科医の工夫
開放療法による陥入爪の手術治療
著者: 米田敬1 中島龍夫1 沢田幸正1 吉村陽子1 加藤一1 中西雄二1 榊原章洋1
所属機関: 1藤田学園保健衛生大学形成外科
ページ範囲:P.97 - P.100
文献購入ページに移動陥入爪は爪縁の炎症により爪が皮下にくいこむ疾患であり,一時的には抜爪や爪切りなどで症状を軽快させることはできるが,変形した爪の発育に対する根本的な手術治療が行われないかぎり,再び同様な症状を起こすことが多い.そのため.陥入爪の根治術としては,従来,labiomatriectomyを基本とした種々の変法が行われ.それなりに良好な手術成績が報告されている1-7).しかし,爪縁と爪を直接縫合する方法では,術後創内に血腫を形成する恐れがあり.疼痛が強く,長期間の安静を必要とする.また,閉鎖療法であるため.感染を起こしている場合には炎症がおさまるまで手術を延期する必要があつた.我々は,このようなlabiomatriectomyの欠点を改良するため,創の縫合を行わず閉鎖創のままで治療を行う開放療法を考案し.これまで,過去3年間に123症例に対して治療を行つてきたが,良好な結果を得ているので,術式とともに手術成績について報告する.
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